1軒の民家から、「さくらの家」として再生するまでのヒストリーと屋号、社名の由来
1.アートスペース・さくらの家に生まれ変わるまで
店主こと私の叔母は、1960年代初めにファッションデザイナーとして社会に踏み出しましたが、その後人生の変転の中で服飾の世界から離れることになります。家業を手伝いながら働き続け、2000年代初頭、市民の憩いの場で叔母自身も折々に足を運んだ三溪園に程近い一軒家を購入し、グループホームを運営するNPO法人に貸し出します。一方、作ること・表現すること・美しいものが大好きで、この場での創作・表現活動を夢見ておりました。その叔母の遺志を姪である私が受け継ぐことになります。


グループホームは、「さくらの家」という名称で地域の皆様に親しまれてきましたが、2023年10月移転のため退去。長きにわたって地域と交流があったこの家をどうすべきか迷っていた2024年4月、14年ぶりに憧れの美術家に偶然再会します。アートリノベーションをいくつも手掛け、銀行や民家などを再生させた経験を豊富に持つその美術家と対話を重ねていく中で、アートスペースとして再生しようと思い至ります。
美術家との再会から2か月後、意欲溢れる建築家と出会います。建てたい人の思いを柔軟なコミュニケーションを重ね聴き取り、的確に言語化し、形へとつなげる。つくる前の企画から建築物ができた後の運営までをトータルで捉え、プロジェクトに対して多角的な視点で領域横断的に取り組んでいる建築家が加わります。

2024年:令和6年6月6日、改築プロジェクトがスタートします。
このプロジェクトに、私の半生で出会った才能あふれる方々が関わっていきます。
英語と茶道を長きにわたって指導してきた茶道家、石彫や石を使ったモザイクの素晴らしさを創作し続ける彫刻家、身近にあるものを類まれなる感性と確かな技術で表現する画家、豊かな感性で対象を撮るカメラマン、気づきを見事なデザインに昇華するグラフィックデザイナー。


多くの方々の知恵と献身的な協力を得て、2026年4月、桜に囲まれた桜道と本牧通りが交差する場所に、アートスペースを開くことになりました。

2.さくらの家および茶室の名称と社名について
施設名称 さくらの家
誰をも魅了するニッポンの春を象徴する桜。この桜に囲まれた場所にあり、また、23年にわたりこの家で活動したグループホームの名称にちなみました。三溪園をはじめ、目の前は公道「本牧桜道」、これと交差する本牧通りは根岸まで数キロにわたって桜並木が続き、本牧山頂公園、根岸森林公園等桜の名所に囲まれた場所にあるのが「さくらの家」です。また、2001年から2023年までこの地で活動し地域の皆さまに親しまれたグループホームの名称がさくらの家でした。さくらを抜きには語れないこの場所を、改めて「さくらの家」と名づけました。

茶室 真心庵(しんしんあん)
叔母の口癖の一つが「真心をこめる」でした。その思いをつなぐべく「真心庵」としました。



ロゴについて
桜の木をモチーフにしたシンボル。さくらは一年を通じてさまざまな表情を見せる一方、同じ場所で何十年に亘り根を張り生活を見届け、季節を知らせ、華やかな空気を運ぶ存在です。そんな美しく健気な桜の木を大胆にデフォルメし、かつ伸縮・拡張できるように設計されています。このロゴがさくらの家の成長ともにWEBやリーフレット等に展開していく様をご期待ください。


運営組織 株式会社 well
wellは、よく知られている“良い・申し分なく・十分に”といった他に、“井戸”を意味します。
かつては至るところに井戸があり、人々は井戸の周りに集いよもやま話に花を咲かせました。とりわけ茶を点てるには良い水はかかせず、美味しい水の湧き出る井戸や川から水を汲み茶を点てました。
そして、もう1点、さくらの家の改築に尽力くださった方々を決して忘れない=井戸を掘った人を忘れない、初心を忘れず感謝してさくらの家を運営していこうとの決意をこめての“well”です。